Oxygen not included 簡単な熱対策 の巻

今回のご相談

熱問題についてご相談を受けたので久しぶりに記事を書いてみます。

 

1、熱問題ってなんだ?

Oxygen not Included (以下ONIと略す) にはいろいろな熱源があり、放っておくとコロニー全体が温暖化することで農業・畜産に影響が出て食料不足に陥る。ONIのルールを一通り理解してゲームを始めると一番最初に遭遇するのは熱問題だと思う。タイトルにOxygen(酸素)と書いてあるが酸素不足で窒息するようなことはめったにない。その前に熱問題→食糧問題が発生するからだ。

今回のご相談では「初歩的な」という注文をいただいておりますが

初歩的な対策≒その場しのぎな対策

であることが多いので100~200サイクルの延命はできても、いつかはまた問題となることになります。そうなったら初心者卒業です。検索で出てくる「究極型の大正解」を活用して1000サイクル以上コロニーを維持してみましょう。

 

2、熱いものにふた

そうめんを茹でるときに「びっくり水」といって水を少量入れることで沸騰を抑えることがあります。一時的に水温が下がりますが火をかけ続けていればまた沸騰します。コロニーも同じで熱源からの熱が入り続けていれば一時的な冷却をしてもすぐまた温まってしまうわけです。なのでまずは温度レイヤーでコロニーをじっくり眺めて熱い場所を断熱タイルで区切りましょう。下の図では熱いバイオームを断熱タイルで区切ることで、そのすぐ隣で快適な温度で農業や畜産をしています。

断熱タイルで熱を防ぐの図

 

 

コロニーの内部に目を向けてみると発電設備や消費電力の多い設備は発熱が大きい傾向があります。それらを分散して配置するとコロニーが全体的に暖かくなってしまいます。それを防ぐには設備を1か所にまとめるという方法があります。温度に影響されやすい農業エリアと離れた場所に発電や金属精製などの設備をまとめることで温度の影響を減らすことができます。デュプリカントの生活区画も高温に対して影響が低いため食堂やトイレなども高温エリア側に置くもの良いでしょう。

発熱する設備はまとめておく

3、冷やしコロニー始めました

熱源の封じ込めがおわったらようやく冷却の話になります。

3.1ウィーズウォート

冷やしたいものの隣にウィーズウォートを植えれば冷えます。リン鉱石を与える手間やDLCでは放射線を出すという厄介な面が気にならなければ簡単。ただし冷却能力は低いので持続的に少し冷やしたいときに使おう

ウィーズウォートでいいじゃん
3.2 氷

氷を使って冷やすことができる。氷は解けると水になるため設備や植物の水没を避けたければ冷やしたい対象の近くに受け皿のようにタイルを置いてそこに氷を持ってくると良い。氷の運び方としては格納庫、氷の塊、氷の熱交換プレートなどがある。即効性では熱交換プレート、持続性では格納庫を選ぶと良いだろう。下の図では熱交換プレートを作成したとたんに溶けてしまっている。

氷が解けても、冷たい水がしばらく冷やしてくれる

 

3.3 ヒートパイプ

液体や気体のパイプでループを作って寒冷バイオームの冷気を冷やしたいエリアまで持ち込むこともできる。冷やしたいエリアと寒冷バイオームは輻射パイプ、途中の配管は断熱パイプにすることで熱移動の効率向上と精錬金属の節約ができる。

水や汚染水を使用すると凍結の恐れがあるので手に入るなら原油や石油を使うほうが良い。冷却性能を求めないなら気体パイプに酸素や水素を入れてループさせる手もある。酸素や水素が液化するのは―170℃以下とかなり低くパイプの中で液化して故障という事故を防ぐことができる。まとめると

メリット

 液体:比熱容量が大きいので熱を多く運べる

 気体:液化、固体化のリスクが少ない

デメリット

 液体:寒冷バイオームで冷やされ固体化してパイプが故障するリスク

 気体:比熱容量が小さいので熱を運ぶ量が液体より少ない

寒冷バイオームの冷気で農場を冷やす図

簡単で効率が良いのは汚染水
水より液体でいる温度範囲が広い

液体の凍結を防ぐ方法としては、パイプに流体用温度センサーと遮断機を付けヒートパイプ内部の液体が十分冷えているときは寒冷バイオーム手前で液体を元に戻して過剰に冷えることを防ぐという手もある。

 

寒冷バイオームが遠い場合にはコロニー近くに氷を運んで冷水プールを作成し、そこからヒートパイプを使って冷気をコロニー内部に持ってくるという複合技も使えるだろう。

 

 

簡単な熱対策に関しては以上。

空調設備、液体冷却器などを利用すると広範囲の冷却や極低温の冷却をすることができるので試行錯誤してみるときっと面白いはずだ。だって液体酸素とか作れるんだぜ!

中央の液体冷却器1台でコロニー全体を冷やしている

 

あとがきと考察

今回のご相談によってONIコミュニティに存在する2つの課題が見えてきたと思う。

1)初歩的なテクニックの空洞化

2)解説記事の不足(動画偏重)

 

初歩的なテクニックの空洞化とは動画、公式フォーラム、wikiなどで紹介されている記事が高度化しており、それらを参考にしたプレイが増えることで初心者にとっては複雑すぎて敷居が高い情報ばかりになっているということである。まぁ、2017年に発売されたゲームを2023年もプレイしているという人たちはかなり先鋭化していてもしょうがない一面があるが、一方で最近始めた人が猛者ばっかりの世界を前にしておびえてしまっている。このゲームに限ったことではなくカードゲームだったり対戦格闘ゲームも同じような状況になっているのである程度は仕方ないかと思うが、開発のKleiも新要素を追加してベテランプレイヤーを喜ばせるばかりではなく新規参入した人向けのプレイモードを検討したほうが売り上げにつながるんではないかな?

チュートリアルとチャレンジモードを合体したようなステージを追加するのが良いと思うんだよな。「食料を30000kcal貯めろ」とか「指定エリアの温度を10度以下にしろ」とか。いろいろな方法でクリアできる課題ならなおよし。

 

解説記事の不足とはインターネット上で何かを説明する際に文章、音声、動画など選択肢がある中で動画に偏重している問題である。スポーツに関するものであれば実演して説明したほうがわかりやすいので動画での説明が最適だが、文章で書けば数行で済むものをわざわざ動画で数分かけて説明するという例もある。まぁ、この辺も収益化という背景を考えると致し方が無いと思う。Blogでの広告収入より動画の広告収入のほうが大きくなってきており、再生時間を稼ぐための演出などで知りたい情報を得るのに視聴者側は時間を取られている。動画は文章と違って内容を検索したり全体を流し見することができないためとにかく時間を取られる。目次とチャプター割りをしてくれる動画は良心的だが。内容と相性のいい媒体を使いましょうって事よね。